私は死ぬまでにやりたい夢リストを書いており、すべて叶えたいと本気で思っています。
少しずつ叶えられているものの、もっと実現可能性を上げていきたいということで、タイトルにある「やり抜く人の9つの週間」という本を参考にし、夢の実現を加速していこうと思います。
(この記事では、私の夢の1つである「フリーランスになる」という夢を例に作戦を立てて行きたいと思います。)
本の要約
テレビに映る芸能人、アイドル、スポーツ選手、アーティスト。SNSで数百万のフォロワーを抱えるインフルエンサーや実業家。
いわゆる成功者を見て、「彼らは天才だ」とか「彼らには特別な才能があって、自分とは違う」と考えてはいないでしょうか。
本書はその考えを否定します。
成功とは「正しい選択」「正しい戦略」「正しい行動」によってつかむものです。
決して生まれつきのDNAで決まるものではありません。
やり抜く人の9つの習慣 / ハイディー・グラント・ハルバーソン 著
生まれつきの知能指数だけでは、その人が成功するかどうか予測することはできないということが研究でわかっています。
では、どういった人が成功するのか。成功者はどのような思考や習慣を持っているのか。
本書「やり抜く人の9つの習慣」は、成功者には成功する理由があるとし、それを才能と片付けるのではなく、科学的観点から9つの習慣を導き出しました。そして、だれもが真似できる具体的な成功戦略を提示してくれます。
先に紹介しておくと、成功するための9つの習慣は以下の通りです。
- 目標に具体性を与える
- 目標達成への行動計画を作る
- 目標までの距離を意識する
- 現実的楽観主義者になる
- 「成長すること」に集中する
- 「やり抜く力」を持つ
- 筋肉を鍛えるように意志力を鍛える
- 自分を追い込まない
- 「やめるべきこと」より「やるべきこと」に集中する
では、以上の習慣を身につけるための具体的方法を紹介していきます。
目標に具体性を与える
例えば、「やせたい」と思うのならば、目標は「やせる」ではなく「5キロやせる」とするべきなのです。
やり抜く人の9つの習慣 / ハイディー・グラント・ハルバーソン 著
著者は、「具体的になにをしたら達成なのか」まで落とし込むことが重要だと言います。。
目標に具体性があるとなにがいいのか
- 求める成功の姿をはっきりと見せてくれる
- 具体的にやるべき行動が見えてくる
- 行動に気が向かないときやサボりたくなるとき、楽な方へと流されるのを防ぐ
- 実現できなかったときに、なにが原因なのかはっきりとわかる
ということで、私の「フリーランスになる」という夢をもっと具体的にしてみます。どういう状態になればこれが達成されたと言えるでしょうか?
私にとってフリーランスになれた状態とは、「個人事業主として、会社に属することなく、健康で文化的な最低限度の生活を送れる程度のお金を稼げるようになること」だと考えました。
「健康で文化的な最低限度の生活」もまだ曖昧ですね。
これまでの人生経験から、家賃以外に月10万円程度の可処分所得があれば、そこまで贅沢はできないものの、それなりに充実した一人暮らしができます。
収入から税金が引かれることを考えると、「収入が20万」または「手取り15万」を個人事業で稼げるようになれば、「フリーランスになる」という目標が達成されたと言えるでしょう。
「フリーランスになる」とは最終的に、
「個人事業主として月20万円以上の売上を達成(+以後それを継続する)」
ということになりました!
ここまで落とし込めると、やるべき行動、そして目標を達成した自分や周囲の声をイメージできますね。
そこに至るまでの障害も見えてきますね。
(メンタル・コントラストと言います。
成功した自分を想像するのは楽しいが、それだけでは成功を掴むことはできない。
私にとって一番の障害とは「飽きてやめてしまうこと」です。
それに対して考えられる対策は「必ず作業する時間と場所を決める」「一緒にがんばれる仲間を作る」「飽きたら一旦離れてインプットを増やし、書きたいことと出会うまで待つ」などでしょうか。)
目標達成への行動計画をつくる
目標を具体的にして成功確率があがるとは言われても、それでもサボってしまうのが人間です。「成功をつかむためには継続が大事だ」と頭ではわかっているのに、体が言うことを聞きません。
著者はその対策として、『「いつ何をやるか」をあらかじめ予定にいれておくべき』と言います。
例えば、ダイエットが目的なら「月、水、金曜日には出勤前に必ず30分走る」というように。
このように具体的な行動レベルまで落とし込むと、その行動をする可能性は300%も高まることが心理学の研究から明らかになっています。
この方法をif-thenプランニングと呼びます。
「もしこうなったら、こうする」と事前に決めるのです。
私は、フリーランスになるために、ブログという媒体を使用しています。この夢を叶えるためには、ブログ記事を書き続けることが大前提です。
では、書き続けるためにはどうすればいいのか。
私は、「カフェにいったらパソコンを開いてブログを書く」というif-thenプランニングを立てています。
実際これは効果抜群です。家ではなかなか書く気が起きないのに、カフェにいったらもりもりっと書く気が湧いてくるんです。お気に入りのカフェなのでほぼ毎日行くのですが、そのおかげで毎日ブログを書き続けることができています。
「いつもやるべきことがありすぎて、結局やりたいことができないまま……」という人はぜひif-thenプランニングを活用してみてほしい。
目標までの距離を意識する
目標達成のためには、がむしゃらに努力するだけではなく、日々どれだけ進歩したのかを確認する必要があります。
フィードバックによって、行動を見直すことができるし、やる気を持続させることもできます。
しかし、最近の研究でわかっていることは、初心者はあまり頻繁にチェックすべきではないということです。あまり頻繁にチェックをすると、混乱を招き、かえって上達の邪魔となってしまいます。
たしかに、ブログでお金を稼ぐ方法を調べると、矛盾する情報がたくさんあるように思います。初心者にそれらを取捨選択することはできません。ある程度経験を積み上げてからではないと難しいです。
私はブログを始めて2ヶ月程度なので、ここについてはまだあまり考えず進んでいこうと思います。まずは続けることを優先し、コツを掴んだ頃(半年くらい)に。
この章では、「これまで思考」と「これから思考」という考え方にも触れています。
これまで思考とは「目標に対して自分はこれだけ進歩したのだ」という考え方。研究によるとこの考え方は、達成感を得られるものの、早い段階で達成感をもつために、早く気が緩んでしまうとのこと。これは私にとって意外でした。日々の達成を日記に書くという習慣が推奨されているのを巷で耳にするが、それとは全く逆のことを言っている。
一方これから思考とは、「目標に対してあとどれくらいやらなければいけないのか」という考え方。こちらの思考スタイルを持っている人は、モチベーションを維持、そして高めることもできるそうです。
本当に喜ぶのは目標にたどり着いた後でも遅くありません。あまり早くから、小さな達成を喜ばないほうがいいのです。
やり抜く人の9つの習慣 / ハイディー・グラント・ハルバーソン 著
現実的楽観主義者になる
「望むことは簡単にできる」「ほしいものは簡単に手に入る」と考えると失敗の確率が高まるという研究があります。
やり抜く人の9つの習慣 / ハイディー・グラント・ハルバーソン 著
自分にはできる、能力があるとポジティブに考えることは大事。だけど甘く考えすぎてはいけないと著者は言います。
それは、油断して必要な準備をおこたってしまうからです。
そうならないためには、現実的楽観主義者になる、つまり「成功を望み、それに相応しい努力をする人」になる必要があります。
成功者は「目標を達成するには、相応の困難を切り抜けねばならない」と最初から思っています。
たしかに私が阪大入学のために受験勉強をしていたときや、YouTubeで登録者1万人を目指してやっていたとき、難しいと理解しつつも自分にはできると思ってやっていました。
本章では、心理学者のガブリエル・エッティンゲンが行ったダイエットに関する研究を紹介しています。
エッティンゲンは、肥満女性たちにダイエットプログラムへの参加を依頼。その参加者たちには事前に「食べ物の誘惑に打ち勝つのは大変だと思うか」または「甘いものや食べ放題の誘惑に簡単に打ち勝てると思うか」という質問をしていました。
「簡単に食べ物の誘惑に打ち勝てる」と答えた人は、「そう簡単にはいかない」と答えていた人に比べて13キロも重いままだったのです。
やり抜く人の9つの習慣 / ハイディー・グラント・ハルバーソン 著
面白い実験ですよね。
「不安に思って障害を探すこと」は成功への大切なステップ。
成功をイメージすることではなく、成功するまでの障害とそれに対して取るべき行動に目を向けるほうが重要なのです。
「成長すること」に集中する
「自分には成功する力がある」と信じることと同じくらい大切なことがあります。
それは、「今できなくても、できるようになる」と信じることです。
やり抜く人の9つの習慣 / ハイディー・グラント・ハルバーソン 著
多くの人は、能力は生まれつき決まっていると決めつけて、最初から挑戦を諦めてしまいます。「頭が良くないから勉強なんて意味ない」、「コミュ障だから恋愛なんてできない」、「運動神経悪いからスポーツを楽しめない」、という感じに。
しかし、それはとてももったいないことです。なぜなら「人は変われる」ということが研究によって証明されているからです。能力は努力次第で伸ばせるのです。
それでも新しいことに挑戦するのは怖いですよね。
初めてのことに挑戦するときは、失敗する確率が高いものです。
心理学で裏付けられた「新たなことに、自信と活力を持って挑戦する方法」があります。(中略)その方法とは「失敗してもいい、と開き直る」ということです。
やり抜く人の9つの習慣 / ハイディー・グラント・ハルバーソン 著
失敗が怖いから挑戦できないのに、「失敗を怖がるな」だって?
スッとは受け入れられない考えですね。
著者はそこに説明を加え、私たちを勇気づけます。
「失敗してもいい」と考えられるようになると、実際に失敗する確率は大幅に低くなるという研究結果がある、と。
成長を妨げるのは「失敗するのではないか」という不安です。しかし、失敗を学びだと捉えられれば、落胆することなくモチベーションを保つことができます。
物事のコツを掴むには時間が必要だということを知り、失敗は当然のことだと思ってください。
そして他人と比べないように。過去の自分に比べて今の自分はどうなってるかだけ比べてください。それで少しでも成長できていればいいのです。
「やり抜く力」を持つ
「やり抜く力」を持つ人は、大学入試でも高い得点を得て、教育水準も高いということが研究でわかっています。「やり抜く力」は、軍隊の厳しい訓練を誰が乗り越えられるかの指標にもなり、英単語のつづりの正しさを競う大会で、誰が勝ち残るのかも予想できます。
「私はやり抜く力なんて持っていない」と思うのは早いです!
なにか目標に向かっているとき、投げ出したり諦めてしまいたくなる瞬間は誰にでもあります。
そんなときにあきらめる人か、がまん強く続けられる人かは「何のせい」にするかで予測することができます。
やり抜く人の9つの習慣 / ハイディー・グラント・ハルバーソン 著
辛いとき、諦めそうになるとき、自分の能力のせいにする人は続きません。
一方、能力ではなく、努力不足や戦略ミスなどのせいにする人は努力を続けられます。
前章の「成長することに集中する」でも書きましたが、人は変われます。
自分でコントロールできることに原因があると考えれば、「成功は自分のがんばり次第」と信じることができます。
能力のせいにするのは危険です。
すばらしい成長の機会に恵まれたとしても「成長することなどできない」と思い込んでいれば、現実にも成長することはできません。
「私には無理だ」ではなく、「今の私には無理だ」と言い換えてみてください。
私の好きな歌詞を思い出したので書き残してみます。
どんな人にだって心折れそうな日はある。「もうダメだ」って思えてきても大丈夫。もっと強くなっていける。
足音 〜Be Strong / Mr.Children
筋肉を鍛えるように意志力を鍛える
意志力は筋肉と似ています。筋肉は使わなければ衰えますが、意志力も使わなければだんだんと弱くなっていきます。
やり抜く人の9つの習慣 / ハイディー・グラント・ハルバーソン 著
あなたも「自分には意志力がない」と思ったことが何度も思ったことがあるのではないでしょうか?
安心してください。私もですし、きっと人類全員同じです。
ですが、意志力も筋肉と同じように鍛えられると著者は言います。定期的に正しい方法で使えば、少しずつ強くすることができるのです。
その方法とは、「気の進まないことをする」です。
間食をやめる、猫背に気づくたびに背筋を伸ばす、これまでやろうと思ってできなかったことに挑戦する、など取り組む価値があると思えるものならなんでもいいです。
新しいことに取り組むと、必ずやめたくなる瞬間があります。その衝動に負けずに取り組み続けることで、意志力は鍛えられるのです。
そして朗報です。成功者がみな強い意志力を持っているわけではありません。
あることでは成功した半面、普通の人以上に誘惑に弱い面もあるのです。たとえば、霜降り明星の粗品さんはお笑い芸人としてとても成功していますが、ギャンブルにどっぷりハマってしまって抜け出せずにいますよね。借金まみれです。
意志力は筋肉と同じと言いました。筋肉には上腕二頭筋や上腕三頭筋といったようにいくつもの部位がある。意志力もそうなのです。きっとあなたにもどこか意志力を発揮できる場所があるはずです。
さらに、筋力と同じように、意志力もその時々で発揮される力が変わります。鍛え上げた上腕二頭筋の持ち主でも、激しいトレーニングの後には力が入らなくなりますよね。
意志力も同じで、職場や家庭でストレスにさらされたり、多くの意思決定が必要だったりすると意志力は少しずつすり減ってきます。
そんなときに今すぐ意志力を回復させる方法があります。それは「意志力が強い人」を思い浮かべることです。それだけで意志力をパワーアップさせたり、回復を早めることができるということが実験で証明されています。
人は周りの5人の平均になると言われていますが、この意志力の回復が大いに関係している気がします。学校や塾で勉強が捗るのは、周りに勉強している意志の強い人がいるから。家で勉強できないのは、だらだらとテレビを観ている母がいるから。のような気がします。
母のせいにしてごめんなさい。もちろん私の意志力の問題でもあります。
でも環境も間違いなく大事です。ブログ仲間ほちい。
自分を追い込まない
意志力にも限界があります。
例えば禁煙とダイエットのような、複数の目標に同時に取り組むのは避けるべきです。
実際にやってる人ならわかると思いますが、本業と副業を同時にやるのは大変ですよね。
大学院の研究を続けながらYouTubeを投稿することは、わたしにはできませんでした。
でもそれは、あなたの意志力が弱いからではありません。できなくて当たり前なんです。
だから続けるためには、できるだけ簡単な方法を見つけてください。ブログなら毎日1行でもいいから書くとか。
そこから徐々に強度を上げていき、意志力を鍛えていく。という順番で取り組むのです。
そして最後まで自分の意志力を信用してはいけません。
禁煙に関するある実験があります。
被験者は、3週間の禁煙に成功した元喫煙者たち。彼らは禁断症状もすでに克服していました。
「将来も禁煙を継続できる自信がありますか?」「今後なるべく、たばこの誘惑のある状況を避けようと思いますか?」
この2つの質問を被験者に投げかけた結果、禁煙を続ける自信がある人ほど、誘惑を避けようとせず、自分の意志力に頼ろうとしたのです。数ヶ月後の追跡調査では、「たばこの誘惑のある状況を避ける」と答えた(より禁煙を続ける自信のなかった)被験者の方が、禁煙を続けられたのです。
つまるところ、自分の意志に頼るのではなく、誘惑を避ける環境づくりが重要だということです。
「やめるべきこと」より「やるべきこと」に集中する
「シロクマのことだけは考えてはいけない」
こう言われると、それまでシロクマのことなんか考えていなかったとしても、シロクマのことを考えてしまうのではないでしょうか?
ある思考をしないように努力すると、逆に頭の中はその思考でいっぱいになってしまう。これは心理学の実験でも明らかになっています。
これは思考だけでなく、行動にも当てはまります。ある行動をやめようと思うことは、その行動に対する衝動を強めることはあっても、弱めることにはなりません。
「押すなよ!絶対に押すなよ!」で押したくなるやつに似てる。
なので行動を変えたいなら、「やめたいこと」を考えるのではなく、「やりたいこと」「やるべきこと」に集中すべきです。
たとえばスマホを触る頻度を下げたいなら、「スマホを触らない」ではダメです。
(if)スマホを触りたくなったら、(then)10秒だけ待ち、スマホを触る必要があるのか考えてみる。といったように具体的な行動を目標にしましょう。
(if)スマホを触りたくなったら、(then)触らない。というような、そのままの否定的表現方法だとダメです。効果がかなり小さいことがわかっています。むしろまったくの逆効果になることもあるということがわかったのです。
if-thenプランニングで大事なのは「あなたが何をしないのか」ではなく「何をするか」なのです。
まとめ
この本を読みながら、9つの習慣を自分の目標に応用していくことで、とてもモチベーションが湧いてきました。
でもいつか、必ず飽きが来たり、諦めたくなったりするときがくると思います。
そのときは、(if)諦めたくなったら、(then)この記事を読み返す。というif-thenプランニングを発動しようと思います。
あなたの目標や夢にも応用してみてはいかがでしょうか?